老齢年金

2022.07.27



皆さんこんにちは!

今回は、年金の中でも「老齢年金」についてお話しさせて頂きたいと思います。


老齢年金とは、老後の生活を支えるために給付されるものです。

老齢年金は、国民年金から給付される「老齢基礎年金」と、厚生年金から給付される「老齢厚生年金」とに分けられますので、それぞれについて説明させて頂きます。


まず自営業者の方などの第1号被保険者ですが、基本的に国民年金から給付される老齢基礎年金しか受給できません。

会社員・公務員の方などの第2号被保険者は、国民年金からもらえる老齢基礎年金の他に厚生年金から給付される老齢厚生年金も受け取ることが出来ます。

さらに3階の部分には企業年金などがありますが、これはお勤め先によってもらえるかどうかが異なるものです。

老齢基礎年金は、国民年金の加入者が対象となります。

先述のとおり、日本は「国民皆年金」となっていますので、年金保険料を納付(もしくは免除手続き)していれば、65歳を迎えると、誰もが老齢年金を受け取れることになります。

国民年金では、保険料の納付義務があるのは20歳以上60歳未満の40年間(480ヵ月)と定められています。

かつては、原則として保険料を25年間(300ヵ月)以上納付していないと、老齢基礎年金を受け取る権利(受給資格)を得られませんでした。

しかし、平成29年8月の法改正で緩和され、現在では10年(120ヵ月)以上の納付があれば受給資格が得られます。

「10年以上」には、保険料を全額納付していた期間だけでなく「免除期間」や「合算対象期間」を加えることができます。

「免除期間」とは、事情があり年金保険料の支払いが困難な人が申請した場合に認められる期間のことです。

状況によって「全額免除」「3/4免除」「半額免除」「1/4免除」から決定されます。

「合算期間」とは、年金額には反映されませんが受給資格期間として含めることができる期間のことです。

かつて国民年金が「任意加入」だった時代に加入していなかった方や、海外に住んでいて国民年金未加入の時期がある方などが利用できます。

現在の制度では、老齢基礎年金の給付を受けられるのは、原則として65歳からとなっています。


また、老齢基礎年金の受給額は、「物価スライド方式」といって、毎年、物価の変動に応じて見直されます。

令和3年度の受給額は、満額で年間780,900円(月額65,075円)です。

「満額」というのは、40年間、年金保険料を全て納付していた場合に受け取れる金額のことです。

この間、納付していなかった時期や、免除期間があった場合は、その期間の長さや免除額に応じて減額されることになります。


老齢厚生年金は、厚生年金の加入者が対象となります。

先に説明したように、厚生年金の加入者は、国民年金の第2号被保険者でもありますので、老齢厚生年金と、老齢基礎年金をあわせて受け取ることができます。

現在の制度では、厚生年金は国民年金の上乗せ部分となっています。

そのため老齢厚生年金を受け取るには、まず老齢基礎年金の受給資格を満たしていることが条件となります。

そのうえで、厚生年金の被保険者期間があるかどうかで判断されます。

つまり、民間の会社や官公庁などに勤務し、社会保険に加入していた実績が1ヵ月でもあれば、老齢厚生年金の受給資格が得られます。

老齢厚生年金の給付を受けられるのは、老齢基礎年金と同様、原則として65歳からとなっています。

かつては60歳からの支給開始となっていましたが、法改正によって開始時期が5年引き上げられました。

老齢厚生年金は、納めた保険料によってもらえる年金額が決まります。

保険料はお給料の金額に応じて決まり、「報酬比例部分」と呼ばれます。

「報酬比例部分」というのは、厚生年金の被保険者期間における報酬(月給やボーナス)の金額に比例するというイメージです。

このように、厚生年金の保険料は報酬に応じて決まるため、年収の高い人ほどより多くの保険料を納めていることになります。

そして保険料をたくさん納めた被保険者は、老後にもらえる老齢厚生年金の支給額も多くなるというしくみなのです。

いかがでしたでしょうか。

本日も最後までご覧いただきまして有難うございました。


引き続き、何卒宜しくお願い申し上げます。

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